へび、が。
沢村の心臓ぐるりと一周巻き上げた。
蛇なんぞ 。怖くもなんともなかった。が、あの過去の話が蛇をイコールでむすびつけ、この世界では同等のものとしている。しかし本当は自分の心のもっと奥深く、そこはそんなに強がってはいないのだ。もっと怖がり、デリケートで、神経の細い・・・嫌で、あいつの前ではださいのが嫌で、蛇もろとも生き埋めにしてしまった。
たまに他人の鋭い視線で息を吹き返して、蛇は心臓の周りをぐるぐる回った。最も今はどこにもエサがないから、それ以上でかくなることはなかったが。
目を開けた。やはり蛇は夢であった。隣で男が寝ていた。虎のような男だ。その虎のような男が、沢村の蛇を食べて回った。いつしかその話をただの物語りとして新しい人生を生きる子弟に語ることができるようにして、横の寝顔のために生きることができるように。と。
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