“僕らの船 すごく丈夫なマストはあるのに、船を動かす帆が無いね”
「‥‥ウーン 、分かんない」
「なんでや」
「ぼく、日本語よく知らないから」
「またそれか」
大きなひまわりが揺れる。
「だって」
「その だって ちゅーのやめろ。嫌いや」
大きなひまわりが揺れる。
「結局、何のせいだろうね、この埋まらないの」
何のせい?繰り返すロシアの音声、ヴォルグの持っている日本版の言語。
「国境」
速攻答えた千堂の口。大きなひまわりが揺れる。
「わいらの船、ずっと国境越えができひんのや」
海賊船だからね、と笑うヴォルグ。大きなひまわりが揺れる。
「ねえ 電話とかしようね、」
ぼく掛けるから、出てね ちゃんと。国際電話 だっけ?繋がるように、お願い
「わかった。」
大きなひまわりが揺れる。
Close.